文・人見和生
毎年、プロ野球の自主トレーニングが始まる頃になると、新しいシーズンに活躍が期待される選手をインタビューする機会が増える。
そうすると、悪い癖と言われるかもしれないが、どうしてもその選手を好きになり、シーズンを通してプレーが気になってしまうのだ。
今回インタビューをさせていただいた選手のなかに、おかわり君のニックネームで知られる埼玉西武ライオンズの中村剛也内野手がいる。08年46本、09年48本と2年続けてのホームラン王であり、09年は打点王にも輝いている。当然ながら2010年の注目すべき選手のひとりである。
野球ファンならすでにご存知の通り、彼の体型は身長175センチで体重が102kgというあんこ型。今季開幕1軍登録された日本人選手で体重が100kgを超えるのは、彼のほかには同僚の石井一久投手と東北楽天ゴールデンイーグルスの山﨑武司内野手の2人しかいない。ただしどちらもちょうど100kgなのだ。つまり、日本人で一番重い選手がおかわり君ということになる。(中日ドラゴンズのルーキー、ブーちゃんこと中田亮二内野手は115kgだが、まだ2軍)
そのインタビューで、失礼とは思ったが、真っ先に「身長から考えて、100kgを超える体重というのは重すぎませんか?」と聞いてしまった。どう考えても最初にする質問ではなかったと思う。しかし彼は、不快な表情を見せるどころか、うれしそうに答えてくれた。
「ベストかどうかはわかりませんが、オフもシーズン中も102~103kgをキープしています。バットも振れるし、重いと思ったことはないですね。今年もこれでいきますよ」
そして本題のホームラン話。
「どんなボールでもしっかりフライを打つようにしています。ゴロではホームランにならないですから。いつもセンターのやや左にぶち込むイメージ。ちょっとタイミングが早かったらレフトへ、差し込まれたらライトへ、それがぼくのホームランなんです。50本というような数字的意識はまったくなくて、たくさん打ちたいと思っているだけです」
そんな言葉でワクワクさせてくれたのに、今シーズンの第1号は、開幕13試合目、51打席目という信じられない遅さだった。オープン戦で右目の下を自打球で骨折したのが不調の原因なのか、それとも体重が重過ぎるのか。はやく何杯もホームランをおかわりして欲しい…。また、私の悪い癖が出てしまった。







