ＦＩＦＡクラブワールドカップ２０１９
開催国：カタール
日程：2019年12月11日～12月21日
優勝：リヴァプール（イングランド）
撮影：原悦生
文：原壮史
2020年5月25日
たった半年でスポーツを取り巻く環境がここまで変わってしまうなんて、想像もできなかった。
カタールは2022年のサッカーワールドカップ開催に向けてスタジアムの建設を進めており、この大会と2020年大会はワールドカップへ向けたテストイベントとして位置付けられていた。
各大陸からチームが集い、もちろんサポーター達もやってくる。今ではそんな日々が懐かしい。
ヨーロッパではドイツがリーグ戦を再開したが、それは無観客かつメディアの数も厳しく制限してのもので、ほとんどの記者・フォトグラファー達はいまだに仕事を再開できずにいる。それはこれから再開しようとしている国でも同様だろう。
日本も緊急事態宣言が解除され、プロ野球やＪリーグの６月末開幕・再開が現実味を帯びてきたが、スポーツイベントが少しずつ始まったとしても、ファンにとってもメディアにとっても再開=ゴールではない。
かつてのままの日常が戻ってくることはまだまだ先のことだが、せめて日常らしきものを可能な限り長く過ごすことができるように、様々なことに折り合いをつけていかなければならないし、その中でできることを見つけていかなければならない。
2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピックやEURO2020、2022年の北京オリンピック・パラリンピックや世界陸上、カタールでのワールドカップ。ファンもメディアも、それらがいつも通りに開催できるようになっている世界を望んでいる。
だからこそ、ワクチンの開発をおとなしく待ち、医療従事者の方々を尊敬し、他人のことを考えて過ごそう。
この戦いを乗り越えた後に観戦・取材する真剣勝負は、きっと今まで以上に素晴らしいものに感じるはずだから。