「競輪選手はプロスポーツの中で最も過酷なアスリート」 Photo 鈴木義和

 

競輪選手にはオフというものがない。 正月から年末の競輪グランプリまで一年を通して全国どこかで必ずレースがある。 グランプリレースのような特別なレースは僅か5分程で1億円を手にする選手もいるが、G?であろうがF?と言われる普通開催のレースも全ての選手は命を掛けてそのレースに臨む。 最高時速70kmを超えるようなスピードで生死を掛ける戦いが常に私の目の前で行われている。 一年を通して血のにじむ激しい練習をしている選手の姿を目の当たりにしている私は、選手の握るハンドルと同じ位カメラを持つ手に力が入る。 毎回レースを撮り続ける私の心中は、常に選手と同じである。 誰よりも選手の気持ちを理解して、これからもシャッターを切ることを誓う。


<著者・ 撮影者紹介> 鈴木義和(すずきよしかず) 1960年神奈川県生まれ 最終学歴が美容学校という異色のカメラマン。 高校を卒業後は競輪選手になるつもりでいたが、高校在学中に骨嚢腫(こつのうしゅ)という骨の病気になりプロスポーツ選手を断念。 映像の世界に興味をもち、芸術系の大学を考えたが、親族に美容師が多く美容の世界に飛び込むも、同時に写真を独学で始める。 現在、日本競輪選手会・神奈川支部オフィシャルカメラマン、地元新聞社の契約カメラマンとしてスポーツ枠を担当、他各団体オフィシャルカメラマンをつとめる。 また、美容室経営、スタジオ撮影も行う。 日本スポーツプレス協会(AJPS)会員。 2015年11月20日更新